日本語教師養成講座420時間コースとは?

日本語教師になる方法は日本語教育検定試験に合格するだけではありません。日本語教師養成講座420 時間コースを修了すれば、日本語教師になる資格を得たことになります。

では、日本語教師養成講座とはどのようなものなのでしょうか?今回の記事では、現役日本語教師の私が日本語教師養成講座420 時間コースについて解説します。

日本語教師養成講座420 時間コースとは

日本語教師養成講座とは、日本語教師になるための講座です。ただし、文化庁が設けた基準を満たす教育機関での受講が必要となります。

文化庁が定める在留資格「留学」が付与される留学生を受け入れることが可能な日本語教育機関は、法務省入国管理局が定めた「日本語教育機関の告示基準」を満たしていることが求められています。

その基準によると、日本語教員になるための要件として「学士の学位を有し、かつ、日本語教育に関する研修であって適当と認められるものを420単位時間以上受講し、これを修了した者」となっています。

参考:文化庁 「日本語教育機関の法務省告示基準第1条第1項第13号に定める日本語教員の要件について」

http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/kyoin_kenshu/

日本語教師養成講座の内容

初めに日本語の文法だけではなく、日本の文化についても学びます。次に、授業の実践方法や教育方法を学習し、最後に模擬授業や教育実習を行い実践力を高めます。

日本語教師養成講座を修了することで、日本語学校等への就職後に即戦力として活躍できる能力を得ることができるのです。

日本語教師養成講座を受けるメリット

試験の合格が必要ない

日本語教師養成講座を修了すれば日本語教師になることが可能ですので、日本語教育能力検定試験に合格する必要がありません。

確実に日本語教師の資格を得ることができる

試験を受ける必要が無いので、確実に日本語教師の資格を得ることが可能です。

実戦形式の授業を受けられる

日本語教師養成講座では模擬授業や、教育実習などの授業が盛り込まれています。実際に教師として教壇に立つ前に実戦経験を積むことができます。

日本語教師養成講座を受けるデメリット

費用がかかる

費用は平均60万円前後かかります。教育訓練給付制度を利用しても50万円程必要となりますので、費用はどうしても必要となります。

修了までに時間がかかる

講座の修了には、最低半年から長いところですと2年必要とします。確実に資格を得られるというメリットはありますが、どうしても資格取得までに長い期間が必要となります。

おすすめの日本語教師養成講座

資格の大原 日本語教師養成講座420時間総合コース

大原には理論編と実践編の2つに分かれています。理論編では、勉強方法を通学またはwebでで選択することができます。勉強法を自分のスケジュール合わせられるのが魅力です。

また、大原では国内外で活躍されている講師を招いた特別講義を行っています。様々な教育現場での日本語教育について学ぶことができます。

資格の大原:https://www.o-hara.ac.jp/best/nihongo/course/general420.html

ヒューマンアカデミー 日本語教師養成講座

ヒューマンアカデミーの魅力は、資格取得後の就職サポートが手厚いことです。専任のカウンセラーが就職のサポートをしてくれるだけではなく、学内掲示板に求人票が掲示されているので、求人情報をすぐに集めることができます。

また、企業を招いたセミナーも開催しており、就職活動に磐石な体勢で臨むことができます。

ヒューマンアカデミー:http://haa.athuman.com/academy/japanese/course/detail/10021615.asp

KEC日本語学院 日本語教師養成講座420時間コース

KEC日本語学院の魅力は、全ての授業を少人数で実施するところです。クラスは12名なので、実践演習に多くの時間を取ることができます。

また、毎回の授業で1人ずつ模擬授業を行うことができます。授業ごとに講師からのフィードバックが得られますので、着実に授業を実践する力がつくでしょう。

また、KECでは最大3年間授業を再履修することが可能です。授業内容に取りこぼしがないよう手厚いサポート体制がありますので、確実に日本語教師としての指導力を高めることができます。

KEC日本語学院:https://www.jpns.kec.ne.jp/course420.html

他にも日本語教師養成講座を開講している学校はあります。以下に養成講座を実施している学校を都道府県別にまとめた資料が掲載されていますのでご参照ください。

参考:文化庁 文化庁国語課への届出を受理された日本語教員養成研修実施機関・団体

http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/kyoin_kenshu/pdf/kyoin_kenshu_list.pdf

まとめ

以上が日本語教師養成講座420 時間コースについての解説になります。

日本語教師養成講座は確実に日本語教師の資格を得ることができ、授業の実践力を学ぶことができるメリットがあります。一方で、時間や費用がかかってしまうデメリットもあります。

日本語教師養成講座の修了だけではなく、日本語教育能力検定試験の合格でも日本語教師を目指せますので、ご自身に合ったやり方で日本語教師を目指してください。

その他のおすすめ日本語教師養成講座についてはこちらの記事で解説しています。価格が安い順に並べているので、ぜひ参考にしてくださいね。

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