日本語教師資格を取得するのに必要な費用まとめ

現在日本に在留する外国人の数は年々増加しており、今後も増加は続くと予想されております。在留者の増加に平行して、日本語の学習者も増加しており、学習者に日本語を教える日本語教師の需要も高まっています。

日本語教師になるために、日本語教育能力検定試験の合格を目指している方は多くいます。では、資格取得のためには一体いくら費用がかかるのでしょうか?

今回の記事では、現役の日本語教師の私が、日本語教師資格を取得するために必要な費用について解説します。

検定試験の受験に掛かる費用について

日本語教育能力検定の費用は税込みで10,800円です。

検定資格なしでも日本語教師になれる?

実は日本語教師になるためには、資格は必要ありません。個人で日本語教室を開校すれば、誰でも日本語教師を名乗ることができます。また、現在はインターネットを使用して外国人に日本語を教える仕事もあります。

もちろん仕事として成功させるためには、個人の力量が必要になりますが、無資格でも日本語教師として活躍することは可能です。

しかし、どこかに所属して日本語教師として働きたいとなると話は変わります。国内の日本語学校等では、採用条件として資格の取得を求めているところが多いです。

日本語学校に就職を希望される方は、資格を取得していた方が良いでしょう。

無料で日本語教師養成講座を受講する方法

国内の日本語学校等の教員採用条件として、資格の取得または日本語教師養成講座の修了を求めるところが多いです。

では、日本語教師養成講座とはどのような講座なのでしょうか?また、無料で日本語教師養成講座を受講する方法はあるのでしょうか?

日本語教師養成講座とは

文化庁が定める在留資格「留学」が付与される留学生を受け入れることが可能な日本語教育機関は、法務省入国管理局が定めた「日本語教育機関の告示基準」を満たしていることが求められています。

その基準によると、日本語教員になるための要件の一つとして「学士の学位を有し、かつ、日本語教育に関する研修であって適当と認められるものを420単位時間以上受講し、これを修了した者」となっています。

日本語教師養成講座とは、日本語教師となるための基準を満たすための講座です。

参考:文化庁 「日本語教育機関の法務省告示基準第1条第1項第13号に定める日本語教員の要件について」

http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/kyoin_kenshu/

無料で日本語教師養成講座を受講する方法

国の制度である求職者支援訓練に応募すれば受講することができます。雇用保険を受給できない方に限りますが、通常60万円程必要な講座を無料で受講できます。

求職者支援制度とは

雇用保険を受給できない求職者の方に対し、

1.無料の職業訓練(求職者支援訓練)を実施し、

2.本人収入、世帯収入及び資産要件等、一定の支給要件を満たす場合は、職業訓練の受講を容易にするための給付金(職業訓練受講給付金)を支給するとともに、

3.ハローワークが中心となってきめ細やかな就職支援を実施することにより、安定した「就職」を実現するための制度です。

参考:厚生労働省HP

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html

以下の記事では、日本語教師養成講座を無料で受ける方法について解説しています。あわせてお読みください。

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費用が安い順に資格取得するための勉強方法を紹介(独学・通信制・通学制)

独学

最も費用がかからないのは独学です。必要なのは教科書代のみで、1万円以下で合格を目指せます。

私も独学で日本語教育能力検定試験に合格しました。私が試験に合格した勉強方法は、参考書と過去問2冊を繰り返し行う方法です。

まず、参考書を一通り読んでみましょう。理解できないところがあっても大丈夫です。次に、過去問を解いてみましょう。分からないところや間違えたところは参考書を開いて確認しましょう。この勉強方法を繰り返すことで、問題の出題傾向を掴むことができます。

ただし、独学は、数ある教科書の中から自分で教科書を選ばなければなりませんので注意してください。

また、分からない箇所があっても人に聞くことができないので、自分で調べなければなりません。通信制や通学に比べて勉強期間は多く必要となるでしょう。

通信制

次に費用がかからないのは通信制です。相場は5万円程です。合格のために必要な教材を支給されますので、独学に比べて教科書選びなどの手間がかかりません。

勉強方法は独学と同じです、教科書と問題集を繰り返していきましょう。

通学

最も費用がかかるのは通学講座です。相場は10万円程で通信制よりも高額です。

しかし、勉強へのサポート体制は独学や通信制よりも手厚いです。特に、講師から直接指導を受けられるのは大きな利点です。疑問点があれば都度講師に質問ができるので、取りこぼしがありません。

3つの勉強方法のなかで、最も効率的に勉強を進められるでしょう。勉強方法は、授業で習った単元の復習と問題集の繰り返しで合格を狙えます。

まとめ

以上が日本語教師資格を取得するために必要な費用になります。必要な費用の差はありますが、どの勉強方法でも合格を狙えます。

ご自身に合った勉強方法を選択していただき、合格を勝ち取ってください。

以下の記事では、日本語教師養成講座を無料で受ける方法について解説しています。お金を掛けられない…と悩んでいるなら読んでみると良いでしょう。

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