日本語教育能力検定試験は難しい?難易度・合格率を解説【日本語教師資格取得のための勉強法】

日本語教師を目指す方には、日本語教育能力検定試験の合格をおすすめします。日本語教師は、無資格でも名乗ることができます。しかし、国内では、採用条件として検定試験の合格を求めていると語学学校も多くあります。

では、日本語教育能力検定試験の合格は難しいのでしょうか?今回の記事では、検定試験に合格した私が、検定試験の概要と難易度についてお伝えします。

日本語教育能力検定試験とは

日本語教育能力検定試験とは、公益財団法人日本国際教育支援協会が主催し公益社団法人日本語教育学会が認定している試験です。この試験では、日本語教師になりたい方や、日本語に携わっている方を対象に日本語の教育に必要な知識を検定します。

民間資格ですが、日本語教師を目指す方々にとって人気が高い資格です。国内では採用条件として、検定試験の合格を求めていると語学学校も多くあります。それゆえ、日本語学校等への就職に大きく役に立つ資格となっています。

また、受験資格もありません。日本語教師を目指すのでしたら、押さえておきたい資格といえるでしょう。

日本語教育能力検定試験の合格率・難易度

まずは直近の平成 30 年のデータを見てみましょう。応募者、全科目受験者、合格者の数は順に8,586 人、全科目受験者 6,801 人、合格者は 1,937人となっております。

参考; http://www.jees.or.jp/jltct/result.htm

合格率

直近の3年分の合格率を見てみると、平成30年度22.5%、平成29年度28.4%、平成28年度25.0%となっております。合格率は平均して25%前後となっています。

次に、受験者が何回目で試験に合格したのかを見てみましょう。直近の平成30年度の試験結果では1回目70%、2回目以降30%となっております。

合格者のほとんどが1回目の試験で合格していることが分かります。

難易度

数字を見ると、一概に簡単な試験とは言えません。しかし、4人に1人は合格をしています。弁理士や社労士などの国家試験と比べると難しくはありません。しっかりと試験の対応すれば、合格を狙える試験になっています。

次に合格のための得点率ですが、残念ながら公開はされていません。実際に私は70%以上の得点率で合格していますので、70%以上を狙えば合格できるではないでしょうか。

実際に資格を取得した立場から試験の難易度はどのように感じたか

検定試験は3つの試験に分かれています。実際に試験を受けた私が、試験ごとに感じたことを以下に記載します。

試験 I

過去問をしっかりとやりこんでいたため、それほど難しいとは感じませんでした。しかし、もちろん分からないところもありました。ここで私が心がけたのは、分からないところは一端置いといて、解ける問題から先に解答することです。

解ける問題を全て解き、残り時間で分からない問題に取り掛かる方が、分からない問題に時間をとられてしまい焦って残りの問題に取り掛かるよりも精神的に楽です。

問題は100問に対し、試験時間は90分です。1問あたり約50秒で解答しなければなりません。それゆえ、1問に固執する時間はありません。多少のミスがあっても大丈夫です。取れるところを確実に取っていきましょう。

試験 Ⅱ(聴解試験)

試験対策はしっかりしたつもりでしたが、緊張もあり本番の問題を話すスピードがいつもよりも速く感じました。

これによって焦ってしまった私は、重要な部分を聞き逃してしまいパニックに陥ってしまいました。落ち着きを取り戻そうとしましたが、結局他にも聞き逃してしまいました。

皆さんは、私のようにたとえ聞き逃しても焦ってはいけません。40点のうち7割を取れればいいのです。多少のミスがあっても充分他でカバーできます。

試験 Ⅲ

過去問をしっかりとやりこんでいたため、それほど難しいとは感じませんでした。私が試験Ⅲで大切にしていたのは、選択式に重きを置くことです。記述式も大事ですが、選択式のほうが配点が高いためです。

選択式をきっちり固めた残り時間で、記述式に取り掛かりましょう。試験時間は120分あります。じっくり記述問題にかける時間はあります。

まとめ

以上が検定試験の概要と難易度になります。最後に私から皆さんにお伝えしたいのは、試験勉強が資格取得の目的ではないということです。

日本語教育検定試験の勉強で得た知識は、日本語教師として活躍するために有効な知識ばかりです。私も授業を行う上で、勉強しておいてよかったと感じる場面が多くありました。

以下の記事では、独学で日本語教育検定試験を合格するために必要な勉強方法について解説しています。是非併せて読むことをおすすめします。

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