【現役日本語教師が語る】日本語教師に向いている人・向いていない人【適正診断あり】

皆さんは、世界で日本語の学習者数が増加しているのはご存知でしょうか。この背景として、アニメや漫画といったポップカルチャーの浸透が大きく影響しています。学習者の増加に伴い、海外での日本語教育の需要が高まっています。

これに伴い、海外で日本語教師として働けるチャンスも増加しているのです。では、海外で日本語教師として働くためには、どのような人が向いているのでしょうか?

今回の記事では、ヨーロッパで日本語教師として働いている私が、教師の立場から、「日本語教師が向いている人・向いていない人の特徴」について解説します。

日本語教師に向いている人の特徴

1.何かを教えることが好き

教師として日本語を生徒に教えるという立場になりますので、文字通り教えることが好きな人は向いています。日本語を教えることだけに限りません。様々な事柄について人に教えることが好きな方は適正があるといえます。

2.聞き出す力がある

日本語学習の目的や目標は、生徒それぞれ違います。つまり、それぞれの生徒が授業に求めるニーズも多種多様なのです。これらを聞き出すことで、生徒1人1人に合った学習方法を検討し提案することができるのです。

3.課題解決力がある

生徒とのコミュニケーションがとれれば、それぞれの生徒が抱える学習課題が見えるようになります。また、生徒が日本語をより深く理解するために、授業などに工夫が必要となる場面に直面することがあります。ここで課題解決力が必要になるのです。

課題を解決することで、生徒が目標を達成する助けることができます。また、日本語学習に、より効果的かつ効率的な授業を作り出すことにも繋がるのです。

4.異文化に適応する力がある

海外で日本語教師として働くためには異文化を理解し、受け入れなければなりません。海外で働くということは、海外で生活するということです。現地の文化や慣習を理解することは必須事項です。加えて、現地での生活に慣れなければなりません。

次に、海外では日本の価値観は通用しません。特に個人主義の国では、自分の気持ちを言わずとも相手が察してくれることは無いと考えたほうがいいです。自分の気持ちは、自分の意見として相手に主張しなければならないのです。

また、宗教も日本と異なります。自分の行動がタブーに触れないよう考慮しなければなりません。

海外生活では多くのカルチャーショックを受けると思います。それを受け入れて乗り切る力が必要になります。

私の場合は、ヨーロッパとアジアの境にあるジョージア国で日本語教師をしています。ジョージアに来た最初の頃は日本との文化の違いに苦労することも多々ありましたが、今は生活にも慣れ、毎日楽しい日々を過ごしています。

5.語学力がある

海外で日本語を教えるのは、主に英語や現地の言語を使用します。職場や担当するクラスによって求められるレベルは違いますが、日常生活で話せるレベルで大丈夫です。基礎力があれば、現地の生活を続けるうち自然に語学力が向上します。

また、日本語力も非常に重要になります。私たち日本人は感覚的に日本語を使用しているので、日本語を論理的に理解できていません。例えば、「私はする」と「私がする」この2つの違いを文法的に説明できる人は少ないでしょう。

しかし、私たちは感覚的に2つの違いを理解しており、正確に使い分けることができるのです。日本語を学ぶ外国人には、例のような文法事項を正確に説明することが必要です。日本語を他の外国語と同様に、体系的なものとして理解し、伝える力が必要になります。

日本語教師に向いていない人の特徴

1.人と関わることが苦手

教師という仕事は生徒がいてこそ成り立つので、人との関わりは避けることができません。それゆえ、人と関わることが苦手な方は教師には向いていません。

2.努力を続けられない

教師として働くことの目的は、生徒が学習目標を達成することです。生徒が目標を達成するためには、学生だけではなく教える側の教師も努力が必要なのです。

3.悲観的

教師の気持ちが悲観的になると、表情や行動に悪影響を及ぼします。その結果、教師の悲観的な気持ちが生徒にも伝わってしまうのです。生徒は悲観的な教師を信頼することができません。

確かに海外で教師として働くことは、悩みやストレスを感じることが多いです。しかし、生徒のためにも教師が悲観的になってはいけません。教師は先頭に立って生徒を導かなければならないのです。常に前向きな気持ちが必要です。

まとめ

以上が日本語教師が向いている人・向いていない人の特徴になります。しかし、1番大事なのは、日本語の素晴らしさを伝えたいという気持ちだと私は考えます。

日本語の素晴らしさが生徒に伝われば、喜びや感謝という形で教師に返ってきます。生徒から感謝されたときには、大きな喜びを感じるでしょう。

日本語教師として海外で活躍されたいという方は、是非参考にしてください。

以下の記事では、海外で日本語教師として働く方法として経験談を書いているので、よろしければご覧ください。

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